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ゆずのDVD・Blu-ray

ゆず

ゆずとは？

北川悠仁(きたがわ　ゆうじん)と岩沢厚治(いわさわ　こうじ)から成る、二人組の男性ユニットでストリートミュージシャンを経て、1997年にデビューしました。

以降、彼らの創る多くの楽曲が、映画の主題歌や、CMのテーマソングとして使用され脚光を浴びており、人気を博す今日に至っても、作詞・作曲を自らが手掛け、ギターを片手に、二人が共に歌うというスタンスを貫いています。尚、本人らの自称は、「平成の爽やかフォークデュオ」とのことです。

ゆずの愛される曲

栄光の架橋

4年に一度催されるオリンピックにふさわしい楽曲で、「悲しみや苦しみの先に　それぞれの光がある」等、頭で理解しながらも、普段忘れがちなことを、単刀直入に歌に織り成し、聴く者の心に強く訴えかけます。栄光の架橋へと、迷わずに進めばよいのだと始まり、その架橋は、君の心へ続くと語り、歌は終わります。歌われるテーマが横道に逸れることなく、真っ直ぐに私たちの心に訴えかけてきます。音声としては「なみだ」としか聞こえないですが、歌詞に「涙」ではなく「泪」と表記してあり、彼らの言葉へのこだわりが垣間見えます。

明日天気になあれ

「本当の幸せって、一体　何かな？」が、この楽曲の主題だと思われます。「幸せ」という曖昧模糊とした存在や、「幸せ」という言葉に期待される、計り知れない可能性について考えさせられ、「不器用にしか　生きられなくても「そんな君が僕は　好きさ」と、語りかけるのは、生き辛い現代社会への問いかけであり、そこに生きる私たちの、自問自答なのかもしれません。難しいテーマを抱える楽曲ですが、「明日は天気になあれ」と、まるで少年がてるてる坊主にお願いするかのような表現で歌い終えます。軽やかでありますが、同時に、そのように明るく懇願するより方法のない現状を、さり気なく物語っているようにも思えます。

シシカバブー

この楽曲において特筆すべきは、作詞・作曲が、北川氏と岩沢氏による合作であることだと思います。ハイテンションにならざるを得ない、楽しく愉快な楽曲で「日めくりのカレンダー　可憐な君はスレンダー　すぐに忘れんだ　いつかのシシカバブー」等、言葉遊びも巧みに織り込まれています。しかし、言葉遊びに留まらず、主題をきっちりと射ているところが、彼らの素晴らしいところです。また、デビューから何年たっても、彼らの楽曲が人々に愛され続ける所以だとも思います。楽曲の最後で、「全速力で　さあ　突き抜けろ」「雑多な闇夜を突き破れ」と、力強く訴えかけます。現実逃避はしていられません。明るい作調で聴き手の心を和ませ、励まします。そして最後に、聴き手をきっちりと現実世界に呼び戻します。これだけのことを、5分程の間で、できてしまう彼らの底力は、実に小気味よいと思います。

虹

『虹』は、今までの彼らの集大成であるように思えてなりません。「流した涙は　いつしか　一筋の　光に変わる」という歌詞は、表現として美しいです。聴く者は、その美しさを傍観するのではなく、自分の中に取り込み、「光」に変わることを信じて歩むのだと思います。「越えて　越えて　越えて」と3度たたみかけるように歌う歌詞があります。何となくの、語呂合わせの3度ではないように思います。「(過去を)越えて　(今を)越えて　(未来をも)越えて」と、強く訴えているように聞こえてなりません。

ゆずのライブ

『ゆず』のライブが、運営スタッフを含む、全員での「ラジオ体操第一」で幕を開けることは有名です。現実から夢の世界(ライブ)へのいざないなのでしょうか。その大切な架け橋役が、誰もが知っているラジオ体操第一であるのは、心憎い演出だと思います。また、ライブに参加できない場合、DVDやBlu-rayといった媒体を通して、彼らの世界観を自らの心に投影する方法もあります。こだわりのジャケット写真を、手にとって何度でも見られることも、楽しみの一つになるかもしれません。

12月22日の冬至の日には、柚子湯に入ることにちなんで、通常より解放されたライブが行われるらしいです。当日の朝まで場所は明かされません。今年の冬は、『ゆず』の織り成す空間と共に『ゆず湯』に浸り、一年で一番長い夜を満喫してみるのはいかがでしょうか。