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2017年本屋大賞「蜜蜂と遠雷」

2017年の本屋大賞は「蜜蜂と遠雷」

本屋大賞とは

全国の書店員が投票して決める一番売りたいと思う本の大賞です。第一回の本屋大賞は2004年に行われ、小川洋子の「博士の愛した数式」が選ばれました。そして第14回目となる2017年の本屋大賞に選ばれたのが恩田陸の「蜜蜂と遠雷」（幻冬社）です。

2017年の本屋大賞の一次投票は、2016年の11月1日から行われ、全国446書店の書店員564人からの投票がありました。そして2017年の1月18日からノミネートされた作品の二次投票がスタート。ノミネートされた作品を読んだ上で、推薦した理由を添えての投票が行われました。

過去の対象作品について

今回受賞となった恩田陸は、2005年にも「夜のピクニック」（新潮社）で本屋大賞を受賞されており、二回目の受賞は恩田陸だけになります。

2006年には映画化もされたリリー・フランキーの「東京タワーオカンとボクと、時々、オトン」（扶桑社）、2007年には佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」（講談社）、2008年にはこれも映画化となった伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」（新潮社）、2009年やはり映画化されている湊叶えの「告白」（双葉社）、2010年に沖方丁の「天地明察」（角川書店）、2011年は、ドラマ化されている東川篤哉の「謎解きはディナーのあとで」（小学館）、2013年は映画化された百田尚樹の「海賊とよばれた男」（講談社）、2014年は和田竜の「村上海賊の娘」（新潮社）、2015年はアニメ化された上橋菜穂子の『鹿の王」（角川書店）、2016年は宮下奈都の「羊と鋼の森」（文芸春秋）が受賞し、映画化が決まっています。

蜂蜜と遠雷が選ばれた理由

本屋大賞は書店員がこれを読んでとても面白かったという本や、ぜひ、お客様に薦めたいという本、自分の店で売りたいという本を書店員が選ぶという大賞です。

恩田陸の「蜂蜜と遠雷」は直木賞を授賞しており、既に誰もが知っている本です。書店だからこそ知っているお薦めの名作、無名の作品などを選んでほしいという声もある中、それでも本屋大賞に選ばれるほどの優れた作品であるということではないでしょうか。

2017年の本屋大賞を受賞した恩田陸

恩田陸は、平成4年に「六番目の小夜子」でデビューした青森県出身の女性作家。早稲田の教育学部を卒業後、不動産会社などを経験し作家としてデビューをしました。

2005年には「夜のピクニック」（新潮社）が吉川栄治文学新人賞を受賞しています。また、そのほかにも2006年には、「ユージニア」（角川書店）が日本推理作家協会賞長編及び連作短編賞を受賞。2007年には「中庭の出来事」（新潮社）が山本周五郎賞を受賞。その後、いくつかの作品が直木賞候補となり、ついに2017年1月に「蜂蜜と遠雷」（幻冬社）が第156回直木賞を受賞となりました。この作品は本屋大賞を受賞している作品でもあり、嬉しいダブル受賞となりました。直木賞と本屋大賞のダブル受賞というのは、史上初となるそうです。